袖ヶ浦チャレンジ2021 ソロ200㎞ インサイドレポート
[袖ヶ浦チャレンジ2021 ソロ200㎞ インサイドレポート]
[前日譚]
袖ヶ浦に来ると記憶が蘇る
この1周2,436mコース
2018年の袖ヶ浦セオフェス、石原悠希(現UKYO)君にラップされたのだ。
しかし、彼はラップで力を使い切り、終盤ラップされ返されていたけど(笑)
それ以来、このコースでラップして勝ちたいと心の片隅にくすぶっていた。
チャレンジしたのが2年前の袖ヶ浦チャレンジ春
スタートから内房レーシングの古谷朋一さんと男2人、ラップを目指し破滅的逃げに打って出たのだ。
しかし80㎞ほどで心折れ二人で集団に吸収され、高岡さんや相原さん小林さんらに終盤逃げられ、スプリントもまこっちさんに差され5位に沈む
そんなほろ苦い失敗もある。
今回はどういこうか
[調整]
レースは土曜日、レースが練習だった頃は調整皆無でった。
最近はレース週は練習を減らして回復に充てている。
とはいえ社会人、昼夜逆の国とのやりとりで遅くなったり思ったようには眠れない。
疲れが抜けきらぬが調整せねばといつもお世話になってる「IGAスポーツ整骨院」で調整してもらう。
すると施術前に酸素カプセル入ってと進められ、しっかり1時間高酸素状態で過ごす。
更に脚を重点的に解してもらい、疲労回復!やはりこういう回復調整がパフォーマンスを高める。
1回30分1000円、60分1800円
基本的に60分がおすすめとのこと、30分だと気圧が上がり切ってすぐに減圧してしまうので
レース前後だけでなくロングライド前後、いやいや普通に疲労感倦怠感があるときにも受けてみてはいかがだろうか
伊賀先生ありがとうございます。行ってきます!
[整備]
開幕戦の播磨で帰りに飛行機輪行して以来、変速が調子悪かった。
TAGサイクルさんに持っていきレース前に見てもらうとディレーラーハンガーが曲がっていたとのこと。
直して貰い無事変速解決!やはり輪行はRD外さないとリスキーだね。
(播磨はフライト時間が迫っていて外す余裕がなかった。)
タグさんありがとうございます!
[補給]
今年初の長丁場レース、遠足前のおやつを決めるようにワクワクする。
チートタイムで高カロリーなもの食べていいし!
港常 あんずボー5本入
3個 x WINZONE ENERGY GEL
3個 x スポーツようかん カカオ
1袋 x 前田製菓 WAY TO GO
1Lボトル xパラチノースボトル
1Lボトル x粉飴(マルトデキストリン)ボトル
WAY TO GOとあんずボーが走っている最中の楽しみ。
[当日]
朝はご機嫌なパスタから始まる。
115gぐらい茹でてスタート三時間前に完食
1時間前くらいに会場へ着こうと出発!
すると…京葉高速道路もアクアラインも大渋滞しているではないか
焦りつつ、渋滞現場状況までは分からないのでgoogleマップを信じてアクアラインルートを選択ぅ!
運営にも連絡して、到着したのはレ―ス15分前、危なかった。
受付したらしいたけ王(Stravaの千葉県しいたけ村坂KOM)が颯爽と現れたので、ゼッケン付けをお願いしてギリギリ並ぶ。
並ぶとめっちゃ寒い、10℃きってる?
装備は夏のメッシュウォーマーと夏インナーのみ、走って温めねば
[スタート]
235㎞/200km/160kmは9:00一斉スタートで左側に並ぶ
100kmは9:02スタートで右側に並ぶ
遅れてきたので100kmを隙間を通してもらい9:00スタート組のラインへ行かせてもらう。
手賀沼練習仲間や100㎞の森君ら皆様と挨拶して、無事スタート
ささっと先頭にあがると今日はサポートライダー沢山、これはお任せいたします感。
オッティモ、湾岸サイクルユナイテッド、六本木エクスプレスなど人数揃えるチームの皆様にも挨拶
イナーメ信濃山形チームメイトの荒瀧さんもInnocentで参加していたので「裏切り者〜笑」と茶化しておくことも忘れない
例年インクレディブルチャレンジ王者だ。
片倉さんや古谷さんなどの個人参加の兵たちとも
スタートから宇都宮ブリッツェンと那須ブラーゼンがコントロールして開始
Smoothなトレインで走りやすい
お任せで進行していく、今日はこのまま終盤まで脚を使わずしっかり待機したい気持ち
しかし、思い出す
雑賀さんがレース前にSNSで「盛り上げてくれるはず!」と発破コメントしてきていた、私は「一緒に逃げて盛り上げましょう」と返しておいたから、どこかで逃なければ
(Photo by しらいし (@kuotasyan) | Twitter 様)
40km/hちょいぐらいで進行していく先頭集団
自分も先頭交代に入りながら様子を見るが、身体が温まらないペースで薄ら寒い。
これは動いて温めたほうが良いな?
そう思っていると、15km地点
緑の自転車と赤いジャージの2人がスルスル抜け出していくのが見える
同じ200kmソロの内房レーシングの古谷朋一さん
インクレディブルチャレンジのVIVA ZAPPEI中島卓二さんらだ
前回古谷さんと二人で討死した記憶が蘇るが、彼はまだ諦めていなかった…!
胸が熱くなる、彼が行くなら俺も行くしかあるまい。
ギアに手をかけ、坂で一気に加速し集団を置き去りにする。
二人にS字コーナー前に追いつく
ちょっと掛かっているかもしれませんね
と思い冷静になる。
あれ?思ったほど早くない
古谷氏からは勢いを感じない、不思議だったが集団は離れつつある「上げすぎず行きましょう!」と声を掛け3人逃げ…
と思ったらCLUBろーたす片倉岳瑠さんもブリッジしてきた!
片倉さんとは様々なED常にやり合ってきた仲、心強い。
4人の健脚が揃い逃げることと相成った。
(Photo by しらいし (@kuotasyan) | Twitter 様)
古谷さん、片倉さんとは何度も逃げた仲
阿吽の呼吸で先頭交代が始まる
中島さんはその雰囲気を読み取ろうとしてくれて調整し合わせてくれた。
即席のチームタイムトライアルだ
逃げの極意は効率化に他ならない
①カーブは外掃け
②向かい風は早め交代
③ローテーション疲せぬよう、交代は多すぎてはいけない
④エアロポジション
⑤補給は多めに
①〜③は伝えて、④⑤は自分に言い聞かせる
効率化が極まると毎回同じ場所を引くことになる、しかしメイン集団は見えなくなり低い労力でいい逃げとなった!
(Photo by しらいし (@kuotasyan) | Twitter 様)
ひたすらペースを落とさずラップを目指す
集団が40km/hで進むなら、我々は41km/hを維持できれば2.5時間後にはラップできる計算だ。
逃げの四人でそのペースを落とさぬよう私は調整する。
50km地点、1時間以上逃げているといつの間にか先頭バイクが居なくなっている‥
しょうがないが大声で「左通ります!!!」「左開けてください!!!」「ありがとうございます!!!」と前いる方々へ声掛けをしていく
脚より喉を消耗させながら何個も集団をパスしていく
80~90㎞が過ぎた。
4人崩れることなく、ついに大きな集団に追いつく!
埼玉ディレーブのサポートライダーも沢山いる。
これは100km集団だ!
ここで集団に我々が凄く詰まってしまう、集団が大きく抜けない。
ペースが落ちる…
ここで緩めては折角稼いできたタイム差が水の泡になってしまう。
4人で声を上げる。
「左通ります!!!」「左開けてください!!!」「逃げです!通らせてください!!」
オレたちはもっと前に行きたいんだ!
(Photo by しみちゃん (@smmtgp) | Twitter様)
しかし、200kmの逃げ集団にラップされるとは露知らず理解に時間がかかる
サポートライダーが気付いて、集団に右によるよう指示してくれる。
助かるありがとう!
そのまま100km集団を抜いて更に前へ前へ
しかし、その動きに100km組が何人か着いてきてしまいさあ大変!始めは交代要員が増えたと喜んだが棒状で皆ついてきているではないか!
先頭交代は我々逃げ四人が主体だが、100km集団を活性化してしまった模様
どうしようかと混沌、100kmのレースは残りも15kmくらいになり終盤
(我々はまだ110km、中島さんに至っては130㎞以上ある(笑))
フリーダムてんちょやサポートライダーから一旦先頭から下がってくれると助かると提案いただく。
荒らしても申し訳ないので4人で集団後方に下がることに。
(Photo by しらいし (@kuotasyan) | Twitter 様)
残りも15kmくらいになり
古谷さんは「このペースでは追いつかれますよ!」と焦る、前回のラップ逃げ失敗も集団で休んでしまっことが敗因だった。
「終盤ですしペース上がりますよ!」と気休めを言っておく
掛かっているかもしれませんね、落ち着けるといいのですが
そしたらやはりサポートライダーが上げだし、100㎞組はレースがスタート!
中切れ嵐
残り5周はサポートライダーが下がり、混沌としてペースの上げ下げも激しい。
逃げていた方が楽だったなとか思いつつ中切れを埋めてスプリントにも危なくなく邪魔にならない位置で流す
ゴールを終えた人達を避けつつ、逃げを再開
すると中島さんと片倉さんしかいない。
はて?後ろから200km集団が追いついてきた。
中島さんに「メイン集団ラップしましたよね?!」と言われて初めて成し遂げた意味を知った。
片倉さん、中島さんと「やったァァァあああ!」と手を叩きあう。
至高の瞬間、やりきった者達の歓天喜地
(Send by shimizu様)
逃げの醍醐味をやりきった!
4人の男が何百人の集団をラップに成功した!
この力、このメンバー、この意思、タイミング、全て揃わなければ達成できなかった。
ひとしきり喜び合う
(Send by shimizu 様)
呆けた顔をするメイン集団の面々
計算尽くされた逃げ!してやったり。
競馬のツインターボがやったようなジャイアントキリング
決まるわけないとたかをくくる集団が気づいたころにはもうッ遅いーーーッ
勝ったッ! 第3部完!
成功しても失敗しても人生は続くように、あと100kmレースは続く
勝って兜の緒を締めよ、気を引き締め後半へ挑む
そろそろ古谷さんがいないことには読者の皆様もお気づきだろう
残念ながら長丁場のレースだと我慢できないこともある…
次の関門は160㎞ゴール
そこまではゆるゆる進む、80km逃げて100kmのスプリントにも参加したあとだと追いついた集団は心地よいペースで進む。
今のうちに補給食をとっておく
(Send by shimizu様)
ここから40㎞ほどはティータイムが続く。
145kmくらいから、160kmゴールに向けてペースが・・・・上がらない
アタックも散発されるが勢いがたりない。
そのためサポートライダーが引いてるペースで集団に引き戻される。
これは混戦スプリントな雰囲気、危ない動きが多く危険回避で中盤前目で位置取り
行きたい人は入れてあげる・
大混戦でスプリントが始まり、手賀沼連でお世話になっている小林さんや安宅氏らが優勝を争っていた。やはり手賀沼連はレベルが高いのを再認識。
さあここからは200㎞!
ゴールスプリント後の上がりきったペースからのままアタック開始!
仕事を終えて流していた埼玉ディレーブのサポートライダーたちがこのアタックに盛り上がってくれる。
「サポートありがとう!お疲れ様!」と一言かけてアタック継続。
集団に待機していたメンバーも以外と疲れているのか、雑賀さんが追いついてきても「もう一杯引いてくれやぁ」とコメント。
キクさんや200㎞チームの人が追いついてくるので回し始める。
集団が一列棒状になっているのを見て、坂立ち上がりで更に上げる。
吸収されると「そういうのいいからぁ!」吉田パパさんに泣き付かれる。
すみません!しかし、このまま行きたい。
すると主催者の先導バイクが復活し「あなただけあと5周でゴール!」「あと何周!」と個別にアナウンスしてくれる。
なかなか光栄な瞬間、ゴールが近づくのが楽しみになる。
180kmで宇都宮ブリッツェンの泣き虫ペダル小嶋が「そろそろサポート下がりましょう!」とホームでサポート勢に声かけてくれてハケル。
一気に10数人の集団になり、ペースが落ちた。
このタイミングで速度差を利用して飛び出してみると6人の逃げが出来た!
200kmソロのRXのまこっちさん、キクさん、WCU雑賀さん、石塚さん、OHチームの後藤さん自分の6名。
1位争いになる片倉さんは含まれていない。
チェックで那須ブラーゼン2人も来てくれるが落とさず引き続けてペースを作り逃げ完成
もう残りの5名はスプリントな雰囲気を漂わせているので、雑賀さんに言われたとおりいっぱい引く
まこっちさんが上げる場面もあったが基本的に落ち着いたペースで進み5周を消化
「2017番のみラスト一周!」とアナウンスされ、先に行くよう雑賀さんに促され一周先にゴール
袖ヶ浦チャレンジ始まって以来、初めて?のラップ逃げ切りゴールを達成した。
これが諦めないっ てことだぁぁぁーーー!!!
— Yukinori Kitano (北野普識) (@YukinoriKitano) April 10, 2021
袖ヶ浦チャレンジ200km
序盤から4匹のツインターボが破滅的逃げに打って出た。
3人になりながら100kmで集団をラップ!
更に残り20km6人で飛び出し単独逃げ切り優勝しました!
2年越し悲願のラップして優勝、やっと出来ました😉 pic.twitter.com/qnPiWE4K5e
終わったあと多くの人にインタビューとご連絡を頂いて嬉しい限り
ありがとうございました。
集団ラップの大逃げ、ジャイアントキリング
次は誰が挑戦してくれるか、楽しみです。
[リザルト]
そして終わってから分かった事実
逃げの起点となった、古谷さんは寒くて身体を温める為に飛び出したみたいで、2年前のリベンジとかそういう気持ちは無かったらしい…
この逃げ切りの思いは私だけだったというオチ
[スペシャルセンクス]
中島さん
袖ヶ浦超インポッシブルチャレンジ | nakaji-takujiのブログ
片倉さん
古谷さん
3人が居なければ成し遂げられなかった。
本当にありがとうございました。飲み明かしたい気持ち。
[機材/サポート]
フレーム:SPECIALIZED S-WORKS TARMAC SL7 DI2
52サイズ/カーボン/カラーランシルバーグリーン
ホイール:Roval Rapide CLX
タイヤ :SPECIALIZED Turbo, 700x26mm/ 使用気圧6.0bar
SPECIALIZEDコンセプトストアSBC厚木店 | ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクなどの自転車専門店
今回はTurboタイヤで参加したけど、路面のよいコースならTurbo Cottonの方がより進むし乗り心地がよい。ここぞというときはCotton使いたいかな。
サイコン:LEOMO TYPE-S
ウェア :Sunvolt S-RIDE COMPセパレートワンピース
オーダーサイクルジャージ サンボルト|オーダーウェア
グローヴ:Sunvolt S-RIDE エアログローブ(指切り)
ソックス:アールエル ソックス R×L SOCKS
シューズ:Lake CX402 イナーメ信濃山形モデル
LAKE Road Shoes - キルシュベルク・オンラインストア
アップオイル:Igname Aroma For CX
回復食 :スポーツ用クッキーWAY TO GO
レース後に必要なエネルギーとプロテインバランスが含まれている。
味は甘めで長距離レース後には最適!溶けやすさも魅力
[次回]
次回は4/24のJBCF東日本クラシック
キャプテンとして頑張るぜよ