ユキのアタッカーズハイ!!

イナーメ信濃山形に所属する北野普識のブログです。

Tour de Bintan 2017/ツアー・オブ・ビンタン 第1ステージ ITT インサイドレポート

南国インドネシアで開かれたUCI Granfondoのステージレース
Tour de Bintan 2017/ツアーオブビンタン

その参戦手記をお届けいたします。
3/3(金)Stage1/Time Trial⇐イマココ
3/4(土)Stage2/UCI Granfondo
3/5(日)Stage3/Granfondo Century

 

木曜日、しっかり仕事を終え金曜日休みの引継ぎをさせて頂き20時に帰宅。
急いで準備をして21:30くらいに龍太郎へ迎えに来てもらい羽田空港へ急ぐ。
龍太郎、佐藤さん、佐野さんと合流して4人で勝手に日本選手団

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JALのチェックインカウンターへ。
今回の海外遠征はシンガポール経由インドネシア ビンタン島。
JAL国際は受託荷物24kg×2個預けられる。自転車とキャリーバッグでちょうどよい。
私や佐藤さんはオーストリッチのソフトシェルバック「OS-500」
軽さ・柔軟性・コスパ共によい。
佐野さんは通常輪講袋、(心が)強い…。
龍太郎はシーコン、でかい。
受付時自転車がサイズオーバーだと一悶着あり、自転車の梱包を小さくする努力を見せることで支払いが発生せずに済む。
そして24:05シンガポールへフライト、映画も見ず即就寝。JALのシートは硬くてお尻が痛くて度々起きる。
到着前に機内食で朝食を頂き、シンガポールチャンギ空港到着。外はスコールの真っただ中であった。
通関もノントラブル、早朝ということもありスイスイ進む。世界一の空港(なにで?)、チャンギ空港はすごく綺麗だ。
荷物をピックアップして朝食を採りに行く。

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朝食は異様に甘い緑色のココナッツジャム「カヤトースト」とシンガポール国民の愛飲料「ミロ」が定番。甘々だコンビだ。
レース前だし減量中の自分にGOサイン。うめぇうめぇ。

 

ビンタン島までフェリーで1時間かかるため、腹を満たしたらさっさとフェリーターミナルへ向かうべく大会公式のマキシタクシーを見つけて声をかける。
「Are you Join to Tour de Bintan?」
「Yes!I came to win!」
「Wow!」
運転手含め5人4台4バックが収まるベンツタクシー、大会側もよくわかっている。
タクシーで10分ほどでフェリー乗り場、タラメラ・フェリーターミナル(TMFT)へ。

ビンタンリゾートフェリー
タラメラ・フェリーターミナル(TMFT)受付では自転車乗りがの長蛇の列

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ここでシンガポールからインドネシア出入国するため、チェックは厳しい。
受付時、交渉して5シンガポールドルで1時間半前倒し成功!11時発が9時半発になった。
フェリー予約段階でバイクが埋まっており取れなかったのだが、これのおかげで会場入りに余裕が生まれた。
発券してもらった後だったので、受付嬢さんから「Oh,No…」と嘆かれる。
申し訳ない。
ちょいと待たされて発券しなおしてもらい、無事出国検査を受けビンタン島へ向かう。
高速フェリーが動きだし、わくわくする。


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そのわくわくは動き出してすぐ打ち破られる。そう朝スコールが残滓が我々を襲ってきたのだ。
荒れた海を高速船が突き抜けていく。つまり、めちゃくちゃ揺れる。
子供は泣き叫び、大人は吐き、テレビは生命の誕生を流している異空間に拉致された。
自分はすぐさまに夢の世界へ旅立つことを迷わず選択した。
しかし、それでも大きな揺れの度に目を醒まし、謎の冷や汗をかいていた。
そんな地獄絵図のなか、ジャンプを悠々と読む龍太郎。こいつの三半規管はつくづく化け物だと思う。

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芦ノ湖フェリー<東京湾フェリー<大島フェリー<オーストラリアのロットネスト島<ビンタンフェリー
自分の船酔いレベルが更新された。

 

1時間の渡航時間が人生でも有数の長さに感じたがビンタン島になんとか到着。
降りても地面が揺れている感じを味わうも喜びにあふれる。

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佐野さんもこの顔である。

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到着、三ツ星ホテルANGSANA(アンサナ)
フェリーターミナル内には我々が泊まるホテルの派出所があり、日本語の流暢なスタッフもおり全て荷物を預けて楽々。

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到着後、数分でシャトルバスが到着しホテルへ。
それでも10分ほど、つくとレンングラスのウェルカムジュースやケーキ、おしぼりが配られ契約内容など確認。

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スタッフの丁重な対応に3☆ホテルのレベルの高さに感嘆。
部屋へ通され更に感動。
プライベートプール、プライベートビーチ。もう何も言うまい。
ただTTのスタート時間が迫る為、自走で受付へ向かう。


ビンタンの道は綺麗で走りやすい!バカンス気分で楽しむと「プッシュ―」と嫌な音が聞こえる。
真逆の受付200m前で前輪パンク、3人には先に行ってもらい歩いて受付へ。
ありがたいことに受付に自転車ショップがあったのでチューブを5シンガポールドルで購入して修理する。

佐野さん、龍太郎は時間が近いため先に行ってもらう。佐藤さんが残ってくれた上に空気入れ・タイヤレバーを持ってきていてくれて難を逃れる。

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急いで2人の後を追う。スタートまで45分ぐらいしか残されていないが会場まで15kmほどだったはず。
携帯の海外SIMが上手くプリペイド出来ず機能しなかったので、向かっている欧米のおじさん選手に声をかけ道を聞くとこの道でよいとのこと。
佐藤さんと突き進むと看板に右折指示有、それにしたがって曲がる。佐藤さんが自分のスタートは遅いからとめちゃくちゃ引っ張ってくれる。
ありがとうございます、それなのになかなか会場につかなない。
人もいないで引き返すとさっきの選手が走ってきたので道を確認するとこのままでいいとのこと。更に進むと会場に到着した。
しかし、レースの雰囲気はなく設営中といった感じで選手はいない。
…2日目のグランフォンドの会場だった。おい!おじさん選手も間違えていた模様!
急いで元来た道を戻る。既に自分のスタート時間を過ぎてしまっていた。
間違って右折したところで他の出場者が来たのでこちらではないと伝えるとこのまままっすぐと返事。
一緒についていくと今日のタイムトライアル会場についた。
既にスタート時間30分以上過ぎており、龍太郎や佐野さんが走り終えて戻ってきたとろろだった。
「どうだった?」
「走ってない…」
「え」
「道に迷った」
「ドンマイ!」
はい、これにて私のツールドビンタンは終了!ご愛読ありがといございました!!

 

とはいかない、バカンスだけしに来たわけじゃないんだ!
オーガナイザーに遅れたこと、明日以降走れないか聞きに行く。
「I arrived late, but can I ride on tomorrow?」
「Really?!Please wait....」
その場で審議してくれて10分後走れるようにするので、スタート台に来てくれと言われる。
ありがとうツールドビンタン
急いでパンクの影響で空気圧の足りない前輪にメカニックエリアで空気入れを借り補填。
スタート台に向かう。
並んでる列に割って入ってスタートさせてもらう。世代別なのがUCI Granfondo、その世代間に走らせてくれる模様。
スタートはド平坦、終わった2人の声援を貰いながら勢いよく飛び出していく。
17kmのタイムトライアル、公式にTTバイク、DHバー、ディスクが禁止。
UCI Granfondo Chmpionship in Parth はTTバイクを持っていかないと勝負にもならなかった。
TTバイクとロードバイク2台持っていく必要もなくビンタンは凄くありがたい。
終わった龍太郎からアップダウンが続くけど勢いで行けるとアドバイス
せっかくもらえたチャンス、このビンタンへ向け続けた努力、このTTに駆ける。

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スタートから突っ込み気味なペース、少し走って落ち着いてギアを軽くする。
重いギアを無理に踏んで苦しみ踏めなくならないようケイデンスを90bpmにはなるように調整する。
勢いよく走っているとまだ走っている対向車にいる選手が「アレー!」「ハリー!」とか応援してくれる。
緩いな~。
前走者を2人ほど抜いた。スタートラインに来るまで結構頑張って走り回ったので調子は良い。
それに反して自転車の調子が悪い。カーブを攻めるたびに前輪が滑る感覚がする。
段差を越えているのに前輪がはねない。
スローパンクしてきている!まじか、異物が残っていたか?パンク修理でヘマしたか?
せっかく走らせてもらったのだ、速度を落とし完走へ切替、ペースを落とす。
しかし徐々にタイヤの空気は抜けてくる7km地点でほぼ完全に抜けたので立哨に「Plz help me!」と叫び停止。
タイヤパンクを伝えると「plz wait」といわれ、運営にパンクの件を電話してくれて待つことに。
立哨のお兄さんと待っている間、これまでのこと、これからのことを語り合う(壮大)
すると10分くらいしてオーガナイザー車が到着、タイヤ交換は出来ないので回収だと告げられる。
マジですか…。
はい、これにて私のツールドビンタンは終了!ご愛読ありがといございました!!!

 

失意の車内でBOSSと呼ばれるオーガナイザーに明日は走れますか?と聞くと大丈夫!とのこと。
私のツールドビンタンは終わらない。
世間話をして木曜夜に日本から来たというとクレイジーと言われ、どうしてきたの?と聞かれたので昨年UCI Granfondo世界戦に出たとというと凄いね!
とか大変フランクなボス。今日はバッドデイ、仕方ないさ。明日はブレイクアウェイしてくれ!と励まされる。
ありがとうBOSS。

 

会場に戻り、すぐにメカニックブースで前輪を見てもらう。
プロフェッショナルなメカニックがすごい丁重に確認してくれる。
チューブに穴はなく何故パンクしたのか3人のメカニックが集まって調べだす。最終的に皆で耳を近づけ空気漏れに気づく。
バルブ穴から空気が漏れている!受付で売っているチューブが不良品だった、あの野郎!
新品のチューブを5シンガポールドルで購入して付け直してもらう。すごい丁重に作業してくれて安心安心。助かった。
帰りは問題なく自走でアンサナホテルへ戻った。

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【今日のリザルト】
19-35歳代で6位龍太郎、7位佐野さん、DNF北野

40-45歳代で5位佐藤さん
素晴らしい初日となった。

ホテルへ帰ったら滝のような汗、日差しが強いインドネシア
ホテルにはプール、もう飛び込むしかない。
大の大人が学生のようにはしゃぎまくる。

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私の水着はサンボルト製の軽量ワンピースなのでご安心ください。

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汗も熱さも疲れもプールで洗い流す。
疲れればビーチの美女を眺めて心を癒す。
日が暮れて寒くなるまでは遊んでいた気がする。

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夕飯は予約していなかったのでフロントに。
ビンタン島の桟橋にあるシーフードレストラン「ケロン」には必ず行きたい。
しかし日が暮れるまでプールで遊んでしまったので明日にして別の場所へ変更。
インドネシア料理「ツリートップス」
行くまでが電気カーですごいアップダウンをジェットコースターのように進んできエキサイティング。


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海を森の中から眺望する最高のロケショーンに興奮は最高潮。

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そのテンションでコース料理をオーダー。
ここまでが楽しい記憶。
ここからは苦しい記憶。
基本的にインドネシア料理は辛いか甘いの2択以外味に選択肢がない。
美味しい料理が1品も出ずコースが続き皆無口になる。
コース料理は不味いと止められないということを学んだ夜であった。

その後ホテルに戻り、エントランスでバンドが歌っているのを聞きながら眠りに落ちていくのであった。

 

第2ステージ、UCI Granfondo編に続く。。。