とっぷり自転車とりっぷ

イナーメ信濃山形に所属する北野普識のブログです。

第3回 ニセコ クラシック 140km UCIグランフォンドワールドシリーズ インサイトレポート

ニセコ

日本一売れる週刊誌で連載されているもののことではない。

ニセコに来い(命令)

来ればわかるさ。

 

【第3回 ニセコクラシック140km レースレポート】 

朝4時起床、お坊さんと荻野さんの朝は尚早い。
ここ数日の罪深い寝不足を続けていたが、6時間睡眠の割には心身共にすっきりしている。
前日の倦怠感が酷かった反動で少し良くなっただけで相対的によく感じるのかもしれない。
 
身長171cm
前日体重64.2kg
 
・食事
朝食はいなり寿司6個、バナナ2本、ヨーグルト250ml、水500ml、2RUN一袋
食べ過ぎず、消化の悪いものは避ける。
2年前のツール・ド・沖縄210kmで朝食に鳥そぼろ飯を食べ、レース中に消化不良で腹痛&おならが止まらなくなった。
その教訓で前日までの食事が9割5分。朝は軽めに炭水化物のみ。
 
・イナーメオイル
荻野さんが10回近くチェックしてくれていた天気予報。
雨予報は変わらず、「Rain GEL」は必須。
ただ雨が止めば熱くなるため「All Season」「Winter」と活用を悩む。
20℃も下回るようなので7月だが「Winter」を選択。
 
Winter→脚全体・腕回り
Rain GEL→お腹・膝
Breath→首周り・胸・鼻回り
 
帯同の皆にもレインジェルをばらまいておく。
 

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宿を出る前にちゃちゃっと作っておいた140kmコース図を貼り付ける。
医学生達は一人を除き全員70km参加らしい。こちらも準備しておいたコース図を幹事の鈴木君に渡しておく。抜かりはない。
ツールみたいと!と盛り上がってくれるとうれしい。
コース図にしっかりチェックポイント(足きりタイム)を書いたおいたので、苦しみ楽しんで来て欲しい。
 
宿から会場までは自走で向かう。
もう少し降り出している。
寒いのでサンボルトさんから頂いているアーム・レッグウォーマーを着ていく。まったくずり落ちず、締め付けもなく素晴らしい品。
レース中、暑ければ脱げるし。ただ濡れたまま走ると逆に体温を奪われ続けるんじゃろうか?ここは検証の必要がある。
検証は何時しよう?今でしょ!
 
レース前にエクストリーム筑波の伊藤さん、こーたーろーさん達と挨拶挨拶。
300人一斉スタートなのだが、年団別の最後尾からスタート。
紅い車のボンネット上からオーガナイザーが赤旗を振る。ツールっぽい。
道幅も広く集団もすぐ伸びて1kmくらいで先頭に上がれる。走りやすい。

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リアルスタートが切られるが動きは少ない。初めが結構なアップダウンだからか。
雨も降りだし、しとしと濡れだす。井上君、加藤君も上がってくる。
20km地点当たりから少数の逃げがおこるが、前の人たちが回しているとおいつく。
オーベスト西谷選手がゆるゆる逃げて行った時は、静かに自分もローテに加わる。そこそこメインのペースが上がり、特定の人しか回らなくなる。
Hamster Spinのマサヒフさんも上がってきて「こんなに追わなくても追いつけるよ!」と自分もそれで下がる。
逃げ集団は少しずつ離れていった。
32kmスプリントポイントが近ずくと集団が活性化、3人ほどアタックしていったので自分も動く。
2kmほど7割ぐらいの力で追って、逃げ追走のシエルボ2人に追い付きローテを回す。
4人の先頭集団に追いつく間際に先頭がスプリントポイント通過。取れず残念。
スプリントポイントはAdam選手がとった模様、人数も8人近くの逃げとなったので回していく。
しかし、1~2kmアップダウンを走っているとメイン集団に追いつかれた。
 
その後、12kmで600m近く登る本日1つ目のパノラマラインKOMへ左折して入っていく。
KOMを取りたいといっていたお坊さん、同じ思いの選手らが上がっていく。
井上君や西谷選手が上がっていった。
自分は前が見える20番目くらいの位置で登っていく。
本格的ヒルクライム、段々と雲の中へ入っていき集団の前が見えなくなっていく。
ただ序盤のため、ペースは緩い。
集団の中は楽でずっと談笑しながら登っていく。でも昨年よりは2分以上早いらしい。
昔一緒に練習した杉本君が挨拶しに来てくれたり、フリーダムの佐藤さんとも。
「KOMとらないの?」
「頑張ってる人がとるべきだからチョイ差しはしません」
「大人だな~」
エッヘン、大人げなくSPはブリッジしていきましたが。
KOM前で少しペースが上がり、数人が飛び出していった。ずっと前で頑張っていたお坊さんや西谷選手が下がってくる。
KOM後、外国人選手が喜んでいる。
「アーユーゲティングKOM?」
「Yeaaaahhhhhh!!!」
「コングラックレーション!」
取ったばかりでアドレナリン出まくり、話しかけたは良いがこれ以降、聞き取れず。
雲の中のKOMを通過、雲の中へ飛び込んでいく下りへ。
視界も悪いし路面はウェット、皆慎重に下るので特に問題なく大丈夫だろうと思っていると…。
まわりとの速度差がある勢いでイン切りしていく青いジャージの選手。
何故か前輪を滑らせ(ブレーキしたかのようにも見えた)アウトを走っていた選手にぶつかり二人とも大きくはじけ飛んだ!
道幅が広く前後に自分しかいなかったため二人は広がっただけで、両方ともこけなかった。このレース中一番ヒヤッとした。
岩島選手のチーム、MIVROジャージの人だったが何が起こったのだろう…(結果、誰もこけずよかった…)
避けるように前にいく、下りきると雨が激しくなる。もう滝行である。
 

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下りきり、ここから昨日試走しなかったエリア入る。雨のせいでコースはもうよくわからない。
平坦に出て雨はスコール状態、痛い。
曇ったサングラスでもしていないと目も開けられない。
先頭のほうを走っていると雨で後ろが中切れ。
前にいた井上くんら4人くらいと大雨の中、わけもわからず少し先行するがほどなくして吸収。
水しぶきを上げながら走る我々は鮭ではないのだ。
補給地点前後でシルベストの方と話しながら走っていると、フリーダムの佐藤さんがするする抜け出していった。
後半の坂で追いついたら引いてもらおうと特に追わずいって貰う。
平坦も終わりに近づき、加藤君の肩を借りて後ろ確認。
集団は100人未満50人以上いるだろうか。

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100km地点に近づきアップダウンが始まる、2回くらいジャブのアタックをするが…動きたい人は少数で吸収される。
常に先頭で走っていると、チームSHIDO中尾選手が上げだす。
まったく知らない登りだがピークが見えない。後半のアップダウンに入ったか。
(ここでアップダウンと思っていたのが前日の試走しなかった無知さゆえである。)
さあ勝負だと!中尾選手に追いつきそのまままくり、後ろを見ずアタック!!
1km~2kmほど先頭で踏み続ける。
後ろから青いジャージの選手が先頭交代してくれる、MIVRO岩島選手だ。
ここで初めて後ろを確認する。
私のアタックについてこれたのは6人。
ライドファクトリー松田選手、オーベスト西谷選手、MIVRO岩島選手、星野選手、菅原選手
勝負が決まった。
これが勝ち逃げとなった。
 
岩島選手と先頭交代したが、少しして回復していきたのででまた私が前にでる。
他の選手はまったく前に出ない。辛いのだろう。
 
3kmまで登ってきて思う。。。この坂いつまで続くんだ?
アタックしたものの、試走できなかったせいで100km地点からゴールまでの知識は皆無。こんなに長いとは思わなかった。
3~4km前後で交代すると後は岩島選手一本引き、周りは今にも千切れそうだ。
なんたってアタックして、この集団を作った自分が辛い。
 
なんだこれは(登りの長さ・岩島選手の引き)
 
あのカーブが空けたら頂上…あのカーブが空けたら頂上…あのカーブが空けたら頂上…と思い聞かせ、自分をだましながらピークをクリア。
頂上まで、自分と岩島選手に引きだけ(後半は岩島選手一本引き)で5kmにわたる坂を登り切った。
ベスト58kgの自分にとって+6㎏の体重でこの坂、この負荷は本当にきつかった。
試走していればここでアタックすることもなかっただろう。
そう今の自分の体重ではアタックするのが速すぎたのだ…。
 
後ろはこの坂でバラバラになった模様。
この'ヒルクライム'の後のアップダウンは全員が先頭交代をした。
それでも相変わらず岩島選手の引きが強く、次に西谷選手の引きが力強く長い、リスペクトしかない。
2つ目のKOMは引きまくりの岩島選手に松田選手がとるよう促すが岩島選手「前に逃げがいるよ」答える。
私もハッと気づく、フリーダム佐藤さんを「あのカーブが空けたら頂上…あのカーブが空けたら頂上…」で埋め尽くしていて、あまりの辛さに忘れていた!
 
123km地点、最後の補給地点も補給はとれず。天の恵みで喉は乾いていないが限定ボトルを取れなかったのは残念でならない。
とりま、5人に「追いましょう!」と周りに声をかけ引きを強める、雨の下りはずっと先頭で下る。
何回先頭交代を促しても誰も前に出てこない、走っている最中皆慎重だな…と思っていたが考えてみれば自分はGOKISO+コンチネンタル Super Sonic Tireだった。(+一番デブ)
易々と抜けるわけがない。
 
下りで回復してきたので、このヒルクライマー集団の中で自分が一番太い(デブ)
スプリントになれば自分が圧倒的有利じゃん、ついていこ!と頭がおかしくなっていたので考えだす(試走していなかった私はこの後の登りをまだ知らない)
下り平坦区間を抜けると登り口で先導車と佐藤さんが見えた!引いた甲斐あり。
逃げの5人からも「先頭だ!」と誰か声をあげる。
追いつくというところで西谷さんが坂でじわじわ上げる。引いてきた反動で少しづつ辛くなってくる。。。この坂も1km以上ある…長い、じわじわ離される。
坂が短ければ耐えられるが…今の自分にはこの登りは致命症となった。
ここで優勝集団から一人ドロップ…、100km地点でアタックしてからずっと尾を引いていたが疲労が回復力が上回った。
これ以上、今の自分に64kgの体重を引き上げる力が出せない…。
体重が軽ければ繰返しインターバルも余裕が生まれるわけだが…。
 
先頭集団から1台審モトバイクが下がってきて、自分についてきてくれる。
「まだがんばれるか!?」
「がんばります!」
「タイム差15秒!」
その後10kmくらいずっと一緒に走ってくれて励ましてくれるし、タイム差を伝えてくれる。
単独のためペースで走るが段々登りの失速が顕著になってくる。
 
139km地点まで、単独走る。ゴールが迫るとモトバイクも行ってしまった。
最後にニセコ町に入る坂を上っていると後ろから車の光。
メイン?集団だ!9人ほどいる。
ラスト200mのカーブ前、ステファノ選手が引く集団に呑み込まれる。
ハシケンさん、根本選手、ステファノ選手、早瀬選手、澤野選手、アンディ選手、伊藤選手、中尾選手らがいる。
おぉぉ神よ、慈悲をください。
 
デブに慈悲はない、そのまま集団最後尾でゴール。
 
総合16位/年代別9位
 
ゴール後、悔しさと情けなさ、仕上がってないのに以外と走れたなといった満足感と様々な感情を雨に打たれ流しながら旅の仲間たちのゴールを待った。
優勝は松田選手。最後まで残って勝負がしたかった。
 
・敗因
①コース試走:100kmからの坂のきつさを知っていれば5kmの坂でアタックなどしなかった。
他の誰かアタックしたかも知れないが、初めの1kmで6人に絞るようなアタックをする人はいなかっただろう(自分はこんなに登るとは思っていなかったため加減がなかった)
それだと後ろから合流してきた9人くらいはついてこれたかもしれないので、全然違う展開になっていただろうからレースというのは不確定要素の塊だ。
そして自分はスプリントに持ち込めば良かった。
②ウェア:アーム・レッグウォーマーを付けたまま走ったが濡れて走ったのは失敗だったかどうか。
水を吸って重くなる(デットウェイト)し、ずっと濡れているのは体温を奪い続けられたのだろうか?千切れた一要因か判断に迷う。
③補給:レース後500gしか体重は上下していなかったため、補給はほぼ問題なし。
④体重:減量必須である、慈悲はない。
 
 
この後、宿に戻りシャワーをびしょびしょの自転車を詰める。
さあ気を取り直してニセコ観光だ!
 
スープカレーつばらつばら】
140km走り、帰支度。昨日からマトモに北海道らしいものを食べておらず、空腹の極み
鈴木さんから「スープカレーはお腹のなかで喧嘩しますよ」と言われてどういうこっちゃっと。
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上手い…が確かに胃が荒れそう…スープの油と辛さのせいかな?ラッシーが絶品であった。
罪深い食べ物だ。
 
 
食後会場へ戻りリザルト確認
ちとうまく走れなかったため憂鬱だったけど…
加藤くんも井上くんと共にオーストラリア、パースで行われる国際大会出場権をゲット!
喜ぶ二人に私もホッコリ。
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オーストラリアいくぞ!と3人盛り上がり。
常に前で展開し、良い走りをしていた井上くんも競技引退が延びたようだ。
走った選手、みな様々な物語がある。
 
【まっかり温泉】
気持ち新たに、観光へ
シャワーだけでは癒されないほど雨で体が冷えたので温泉部活動
加藤くんがよい温泉を発見伝
羊蹄山を眺望する露天温泉が売り。
入湯料:500
評価:6/10
天気が悪く雲のかかった羊蹄山は相も変わらずよく見えず。鉱質に特長はなし。
ただボコボコ涌いてきている。

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ここで一旦別れて帰路へ
皆様ありがとうございました。

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ツール・ド・沖縄がさんぴん茶なら、ニセコクラシック(北海道)はこれ!
 
新千歳空港 三階 ラーメン街道】
結構余裕を、もって到着
荷物預け後、北海道ラーメン
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ラードの味が更に罪深い
 
Jetstarの飛行機が30分遅れてどたばたしたが、24時に帰宅し爆睡
 
ツール・ド・沖縄よりも後半が厳しいコース。140kmなのも納得だ。
そしてツール・ド・沖縄に類する大会になるホスピタリティー、環境がある。
ニセコもよい観光地で外国人の方が多いし、英語が飛び交う面白い街だ。
また来年も来て最後まで優勝争いを演じたい。
 
皆もニセコい!
 
来週はJPT石川ロード
昨年度は逃げたが今年も逃げられるか?